【エンジニアの残業時間】会社、組織、時期、によってピンキリです
エンジニアを目指している方:
エンジニアを目指しているが、残業時間が気になるのでネット調べたが、月の平均残業時間がサイトによって言ってることが違う。。。
てか、そもそもエンジニアって残業が少ないイメージがないんだけど、実際のところどうなんだろう。
現役のエンジニアの人に、ナマの声を聞きたいな。
今回はこのような悩みについて解説致します。
計3社でエンジニアとして、業界ピラミッドの末端、及び1次受け企業にて勤務した経験あり。現在は1次受け企業に勤務。
【エンジニアの残業時間】会社、組織、時期、によってピンキリです
エンジニアの残業時間は、会社、組織、時期、によってピンキリです
そう考える理由は、会社によって、
- もってる案件の数や、それに対する人的、物的リソースが異なるから
- 開発スパンによって、忙しい時期と暇な時期の差が激しいから
- 開発工程のどこを生業としているかが異なるから
具体例をもとに解説いたします。
質問:学校の宿題を終わらす時間の平均値って意味あります?
例えばどこかのサイトに、「巷の学生1000人に、学校の宿題を終わらす平均時間を聞いたところ、〇分でした」って書いたあったとして、それをみたときに
「そうか。学生はこんだけしか学校の勉強してないのかっ」
って、思いませんよね普通。
なぜなら、
- 学生といっても、小学生~大学生まである
- 宿題は科目別に内容がバラバラ
- 公立の学校と私立の学校で違う(これはイメージですが)
- 塾の宿題に専念し、学校の宿題をやらない人がいる
- 「自主学習」を宿題としてカウントするのか否かは人による
こんな感じで、いろんな要素が含まれているから、その中の平均を出すこと自体あまり意味はないし、それを宿題を終わらす時間の目安とするのもおかしいですよね。
これは、エンジニアの残業時間も同じことが言えます。
もってる案件の数や、それに対する人的、物的リソースが異なる
当たり前ですが、会社によって、またはその中の組織によって、
- もっている開発案件の数
- 開発要員数
- 付けるツールの数やライセンス数
これらが異なります。
- Web関連の開発を請け負う会社、組織:開発案件は増えている
- 現在廃れたプログラミング言語(COBOLなど)の案件を請け負う会社、組織:案件ほぼなし
こんな感じです。
また、
- 案件はあまり多くないが、その分人も少ない:一人で複数プロジェクトをもつ
- 案件は多いが、その分人も多い:一人一プロジェクトに集中できる
さらに、
- 使用するツールのライセンス数が少ないので、開発効率が悪い
このように、もってる案件の数や、それに対する人的、物的リソースは会社によって異なります。
開発スパンによって、忙しい時期と暇な時期の差が激しいから
開発には波があります。
極端に言いますと、
- 開発と開発の谷間:めっちゃ暇
- 納期前:激務。場合によっては徹夜
こんな感じなのです。
また、たとえ開発中だとしても、
- 納期までの期間が長い:残業なしでじっくり作業できる
- 短納期の場合:激務。場合によっては徹夜
このように、開発スパンによって、忙しい時期と暇な時期の差が激しいのです。
開発工程のどこを生業としているかが異なるから
会社によっては、
- 会社A:主に上流工程を担当。下流工程は外注
- 会社B:主に下流工程を担当。ルーチンワークは外注
- 会社C:なんでも屋さん。あらゆる開発工程を請け負う
こんな感じで、開発工程の守備範囲、即ち開発工程のどの工程を生業としているかが異なります。
これは一概には言えないのですが、下流にいけばいくほど、期日が厳しくなります。
なぜなら、ケツ、即ち期日が決まっている状態で、上流工程で時間がかかるとその煽りを受けるのは下流工程だからです。
よくあるのは、いつまでたっても仕様書が落ちてこないという話。
仕様書を出す側、つまり上流側は、「遅れましたすんません~」で済むかもですが、それ以降を担当する側としては、ケツが決まっている状態なのでたまったものではありません。
なぜなら、仕様待ち状態が続くほど、期限が近づくからです。
そして、そうなってしまうほど、残業時間は増加します。
- 仕様を作る側:残業時間少なめ
- 仕様を受け取る側:残業多め
極端にいうとこんな感じになるのです。
なので、エンジニアの残業時間は、会社、組織、時期、によってピンキリなのです。
行きたい会社の会社情報に記載の平均残業時間だけみて判断しよう
これまで、エンジニアの残業時間は、会社、組織、時期、によってピンキリであることを解説しました。
なので、エンジニアを目指す方で、残業時間が気になるなら、行きたい会社の会社情報に記載の平均残業時間だけみて判断するようにしましょう。
なぜなら、エンジニア業界全体の残業時間でなく、その会社独自の残業時間が書かれているからです。
求人表に記載の平均残業時間はそれほどズレていない
会社の求人表には、会社概要や給与が書かれていますが、その中に月の平均残業を記載する会社も多いです。
その時間は、ある程度信頼していい情報です。
なぜなら、あくまでその会社の、募集部署ベースで算出された平均残業時間だからです。
業界や他社の平均ですと、これまで書いた通り、まったく当てにならない数字ですもんね。
注意するのは、残業時間がみなし残業となっているか否か
ここで一つ注意点は、求人票に記載の残業代がみなし残業となっていないかです。
みなし残業とは、賃金や手当ての中に、あらかじめ一定時間分の残業代を含ませておく制度のことで、一定の残業代を固定して支払う固定残業制度とも言われてます。 例えば「月30時間の残業を含む」などと雇用契約書に記載されている場合には、月30時間までの残業代は賃金とは別に残業代として支給されない賃金体系のことです。
roudou-pro.com 労働問題コラム ? 残業代請求から引用
この引用例でいくと、決して平均残業時間が30時間ではないということを知っておきましょう。
行きたい会社の部署やチームによって残業時間が異なるから結局わからないのでは?
ここまでかくと、
「たとえその募集部署の平均残業時間でも、チームによってやはり残業時間が異なるため、当てにならないのでは?」
と、思う人がいるかもしれません。
確かに、それは事実ではあります。
とはいえ、入社前から配属するチームレベルまで決めて求人を出している会社って果たしてどれだけあるんですかね。
せいぜい、部署レベルではないでしょうか。
だって、その人の特性をみないと、どのチームに配属してもらうかは判断できないので。
なので、例えばプログラマーを募集しているのなら、ソフトウェア部署の平均残業時間を記載するのが通例です。
そこに、例えば総務部の残業時間を加味していません。
それならば、ある程度は信頼できる数字ではないでしょうか。
このように、実際に配属されるチームによって多少変動はあるものの、求人表に記載の平均残業時間はそれほどズレていないのかなと。
なので、行きたい会社の会社情報に記載の平均残業時間だけみて判断するようにしましょう。
あまりまわりの残業時間の話に振り回されず、求人票で判断しましょう
と、いうことで、エンジニアの残業時間は、会社、組織、時期、によってピンキリなので、求人票を正にして、残業時間を判断しましょう。
そして、それを一つの判断材料として、エンジニアを目指すか否かを目指すとよいのかなと。
今回は以上です。