エンジニアに資格は必ずしも必要ないですよ【大事なのは取得目的】
エンジニアの方:
・なんやかんや、資格をもたないまま仕事しちゃってるけど大丈夫かなぁ。なにか一つでももっておいたほうがいいのかな?
エンジニアを目指している方:
・エンジニアを目指しているが、資格をとっておいたほうが就職に有利になるのかなぁ?
今回はこのような悩みについて解説していきます。
資格をもたないまま仕事してても大丈夫です
エンジニアにとって、情報処理試験に代表される、各種資格についての話を聞いたことがない方ってほとんどいないのではないでしょうか。
なので、どうしても、資格をとったほうがよいのかを考えることになるのですが、資格をもたないまま仕事してても大丈夫です。
その理由は以下です。
- 資格試験の内容が、今の内容に直結するとは限らないから
- 資格をもっていなくても仕事することは可能だから
大学で応用情報まで取得して入社した人がいたが、仕事は普通だった
前の会社のときの話ですが、入社前に応用情報の資格を取得した優秀な人が入社しました。
みんな、応用情報を持っているのだからきっと仕事もすぐにできるはずと思っていたのですが、いざ仕事をしてみるといたって普通でした。
このほかにもプロジェクトマネージメントの資格を持っている人や、上級の情報処理試験を合格している方が入ってきましたが、みんな同じでした。
なので、良い資格を持っているからといって、必ずしもすぐに仕事ができるとは限らないなとその時思いました。
仕事するには、社内のドキュメント読んだほうが早い
では、早く仕事ができるようになるにはどうしたらよいでしょうか。
手っ取り早いのは、社内にあるドキュメントを読むのが一番です。
ドキュメントと言うのは、手順書であったり、ガイドラインだったり、既存のソースコードであったり、いろいろです。
それらを率先して読むことで、社内で必要な知識が身に付くので、結果として、資格試験の勉強するよりも早くしないと仕事に適応できるようになります。
資格とる勉強時間もよいが、それよりアウトプットしたほうが早い
資格試験の勉強して合格を勝ち取るまでの期間もそれなりにあるかと思います。
その時間を使うよりかは、今やっている業務に対して、何かしらのアウトプットを作る方がよっぽど早いです。
例えば、プログラミングで言うなら、いくら座学で何かを学んだとしても、アウトプットできなければその効果は薄いです。
なので、とりあえず今仕事でやっているプログラミング言語で、いくつかのツールを作るなど、アウトプットをしてしまう方がよっぽど業務に適応することができます。
とはいえ、「資格をとることは意味がない」は間違い
これまで、エンジニアにとっては、資格をもたないまま仕事しても大丈夫であることを解説しましたが、そうすると
「ならエンジニアにとって資格はとっても意味ないじゃん。勉強するだけ無駄」と、思うかもですが、それは間違いです。
なぜかといいますと、資格試験のカリキュラムに出てくる内容や用語は、実務でも使うものがたくさんあるからです。
思わぬところで役に立った基本情報の知識
今勤めている会社に中途採用で入った際、当時は社内に、バージョン管理のツールが存在しませんでした。
また、それと同時に、ISOの規格準拠する必要があり、その対応に追われていました。その時に、ISOの規格にも対応できるようなバージョン管理ツールの導入をしたのですが、その際に、構成管理の知識が非常に役に立ちました。
例えば、ベースラインと言う言葉です。
どういう意味かは、検索すればもちろんわかります。
が、ツールベンダーと打ち合わせをしたり、ISO規格導入のためのコンサルタントと話をしているときにそのような言葉がでると、調べる暇がないときがありました。
そんな時、ふとベースラインと言う言葉が出たときに、「あー、基本情報のテキストのどこどこに乗っていた話だ」と言う感じで、すぐに内容を思い出すことができました。
そして、基本情報の勉強の内容をベースに、実際にベースラインと話を実践で学ぶことで、さらに知識を深掘りすることができました。このように、資格は必ずしも必要ないと言うような事は無いのだなと感じました。
業務直結の資格試験もある
製品Aと製品Bで、通信のやり取りをするようなシステムを構築するプロジェクトに配属されたのですが、その時に役に立ったのが、鍵方式による暗号化、複合の知識です。
その時に使ったのは、AESと言う技術だったのですが、最初このワードを聞いたときに、
「あれどっかで聞いたことあるな?」
と、思い、よく思い出してみると、その内容は、情報処理試験の時に勉強した、会議方式の内容でした。
試験勉強の時は、とりあえず合格するためになんとなくその知識を学んだだけでした。
が、いざ実践に入って、その言葉を聞いたとき、正直内容に関して深くは知りませんでしたが、あのとき勉強した内容だと言う感じで反応することができました。
このように、試験で勉強したことが、実務で直接関わるようなことがあることを経験しました。
どうせ同じことを勉強するなら、資格という形で残そうという考え
プログラミングで例えるなら、C言語とか、JavaとかRubyとか、それぞれの知識を問う資格があるみたいです。
自分はその資格を持ってないのでよくわからないのですが、例えばC言語で言うなら、C言語の検定たるものがあり、3級から1級まであり、試験ではコードの穴埋めを行うみたいです。
なので、どうせ業務でC言語を扱うのなら、同時にこのような資格を取るのもありといえばありです。
資格をとりたくなったら、その目的を自問自答して決めよう
ここまで、エンジニアにとっては、資格をもたないまま仕事しても大丈夫であることと、だからといって資格=意味ないというわけでないことを解説しました。
では、結局資格ってとったほうがよいのか否か、どちらなのかという疑問が生まれますよね。
結論、資格をとりたくなったら、その目的を自問自答して決めましょう。
なぜなら、目的があり取得する資格には意味があり、そうでない資格は意味がないからです。
資格コレクターになりたいですか?
目的がないまま資格を取ると、単なる資格コレクターに成り下がってしまいます。よくいますよね。例えば情報処理試験を全部合格している人とか。
でも、これではなかなか業務に直結できないので、やはり資格と言うのは目的を持ってとるものではないでしょうか。
エンジニア就職を目指す大学生なら基本情報はアリ
就職で有利にすることを目的に資格を取るのもありです。
なぜなら、自分自身もそれで有利になったからです。
自分の場合は文系の大学に行っていましたが、在学中に基本情報を取得していたので、それが評価されてエンジニアの会社に入ることができました。
また、実際に仕事をしてみると、基本情報で勉強した内容がたくさん出てきましたので、そういう意味でも、就職を目指す大学生なら基本情報を取得するのはアリです。
業務直結の資格試験もある
業務でUMLを使うことになったとき、勉強がてら、UMTPという資格試験の本を買い、受験しました。
これにより、資格を持てると同時に、業務で必要であったUMLの知識もついたので、一石二鳥でした。
このように、業務で確実に使うことがわかっている技術に対する資格試験の勉強ならアリなのではないでしょうか。
そうしないと、正直何も進まないので。
冒頭でも書いた通り、とりあえず資格がなくても仕事はできるので、まずは、仕事や作業を優先でいきましょう。
今回は以上です。