ダブルチェックが機能しない理由 ←みんなチェック者任せだから
管理職、上司、リーダーの方:
・部下やメンバが作った成果物をダブルチェックしているが、間違いが多くてもう限界・・・
・上司がこの成果物について、リーダーの〇〇くんがダブルチェックしているから大丈夫って言って、ろくにチェックしてくれない。上司がこんなんだから、リーダーも、自分がスルーしたらもうミスに気付けるゲートがないから必死にチェックしているが、疲労しきって、限界が近い。。。
今回はこういった疑問に解説していきます。
自身が作成者、チェック者のどちらでも「じぶんが最後の砦」だという気持ちをもつことが大事だと新人のときにたたきこまれたため、今でもそれを念頭に入れ、日々開発業務に従事している。
ダブルチェックが機能しない理由 ←みんなチェック者任せだから
ダブルチェックしてもミスが減らない理由、それは、作成者も上司も、チェック者任せだからです。
会社だと、チェック機能は大体が作成→確認→承認という流れですよね。
- 作成者:成果物の作成
- 確認者:成果物のチェック
- 承認者:チェックされた成果物の承認
こんな感じです。なので、実際は、ダブルチェックというより、トリプルチェックが行われます。
では、ダブルチェックの最悪のケースはどういう状態でしょうか。
作成者は確認者に甘える
ある成果物を作成した人は、確認者にチェックの依頼をする前に自身で内容に問題がないかをチェックするかと思いますが、そこで甘さが出てしまいます。
細かくみてくれるし、気づいてくれるだろう、どうせ手直しが入るからそこそこでいいや)こんな感じで。
なので、自身のセルフチェックはそこそこで、確認者にチェックを依頼してしまうケースがあります。
承認者「〇〇くんが見たなら大丈夫(ノーチェック)」
確認者から成果物の承認依頼を受け取った承認者(主に管理職)。そこで気にするのは「だれがチェックしたか」。
「〇〇くんが見たのか。なら大丈夫」と、いうことでほぼノーチェックで承認されるケースがあります。
もちろん、技術的なことや細かい内容は、確認者が見ているので、チェックはそこそこでよいのだが、ここで必要なのは、細かい視点のチェックではなく、大きく、俯瞰的な目のチェックです。
例えば他プロジェクトで同様の成果物があがってきたときはどのような出来栄えだったかなど。
しかし、確認者任せな承認者の場合、そのような行為もなく、そのままスルーして承認してしまうのです。もちろん、確認者の結果がすべてとなってしまい、非常にリスキーです。
なので、確認者がミスったら最後です
以上により、
- 作成者→確認者に甘える
- 承認者→確認者がOKしたからとノーチェックになる
これにて、結果として確認者が漏らしたら、不具合がそのままとなってしまうのです。
作成者も承認者も、「じぶんが最後の砦」と思ってやるべき
確認者も人間なので、どんなに優秀でもミスするときはミスするものです。あと、体調も常に万全とは限らない。早い話、
と、なったら果たしてミスなくいけるでしょうか。。。なので、作成者も承認者も、「じぶんが最後の砦」という気持ちでチェックすべきです。
そうしないと、後ろに控えているチェック者に甘えるかたちとなるから。
実体験:お互いがお互いで違う指摘を出し合えた
じぶんが作成者で、設計書の承認をお願いした際、承認者の方から言われたのは、
- 作成した成果物はどれか
- それを、どのような考え、方針で作ったか
- だれかに相談してやったか
この3つを聞かれました。特に重要視されたのが2,3でして、やはりここがずれると成果物の品質が下がってしまうからです。
2を聞かれることにより、「じゃあこういう観点で見てないね」とか「この視点は抜けてるね」と、いうのを、承認者は成果物を見るまでもなく指摘してくださいました。
細かいところは見ないけど、俯瞰的に確認する、まさにこういうことだと思いました。
また、3については、組織としては致し方ないかなと。やはり社内にはキーマン、スペシャリストがいるのは事実であり、そのような「上司を安心させられる人」に話が通っている、通っていないは、上司にとっては重要なので。じぶんがそこにいたらベストなんですけどね。
少し脱線しましたが、ここでいいたかったのは、承認者がきちんと承認のための行動をしてくれたことで、作成者、確認者が気づかなかったことに気づいてくれたことです。ここまでされると、作成→確認→承認の意味がでてくるのではないでしょうか。
とはいえ、ダブルチェックする対象は向き、不向きがあるから注意
ここまでくると、単に意識もってダブルチェックすればいいようにみえますが、そんなことはありません。ダブルチェック自体は非常によいチェックなのですが、ダブルチェックに向いているもの、そうでないものが存在するのも事実だからです。
- ダブルチェックしてよいもの:手順が決まったもの
- ダブルチェックに向いていないもの:設計など、想像が入る成果物
ざっくりいうとこんな感じです。なので、ダブルチェックに適したものに対して、しかるべきルート(作成→確認→承認)を通して、ミスのないように開発を進めていきましょう。
今回は以上です。
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